2013年の末に、「めでたし、めでたし?」というタイトルのある広告コピーが話題になりました。
このコピーは、日本新聞協会広告委員会が開催した、「2013年新聞広告クリエイティブコンテスト」の最優秀賞に選ばれました。
TBWA\HAKUHODOの山﨑博司さんが生み出したものだそうです。
このコピーのテーマは、「しあわせ」だそうですが、どっからどう見ても悲しみであふれています。
でも、なんだか胸に直接訴えかけてくるものがあり、すごくシンプルなデザインにも関わらず、目が離せなくなります。
「ある人にとっての正義や幸せといった価値観は、他の人の視点では全く違うかもしれない。」
「幸せや正義の定義は、ひとつではない。」
そんな想いを、山﨑さんはこのコピーで訴えたかったそうです。
このコピーを考案したきっかけは、シリア内戦に対するアメリカの軍事介入問題だったそう。
でも決して、反戦運動をしようとしたわけではなくて、物事を様々な側面から考えることの大切さや、「相手の立場に立って考える」ことの大切さを伝えたかったそうです。
自分が良かれと思ってやっていることも、立場を変えると、目線を変えると全く違うように見えているかもしれませんね。
私自身も、「自分が嫌なことは人にしない」と教えられて育ってきましたし、実践してきました。
しかし、「自分はいいと思っていることを人にする」ことが、必ずしも「相手にとっていいこと」ではないかもしれないんですよね。
もっともっと深く人間関係を考えるきっかけになるコピーでした。
「物語は、"めでたし、めでたし"で終わってはいけない。本当にそれがめでたいのかを考える必要があるはずだ」(by山﨑さん)
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